東京木材問屋協同組合


文苑 随想

材木屋とエコ 環境 省エネ(第42回)

終戦記念日 誰か故郷を想わざる

(株)コバリン 奥澤 康文
http://www.kobarin.co.jp


 8月5〜6日、突然、一流全国紙A社が何と32年前の訂正記事を掲載した。内容は敢えて省略するが、言い訳じみたもので反省や謝罪は無かった。それに先駆け、6月20日(金)、河野談話検証報告が公表され、翌休日に時間をかけてじっくり読んだ。公式な報告書がでたことは一定の評価ができる。即ち、平成5年の河野談話により後世にこれだけの禍根を残し、これが世界各地での反日運動の原点になっており残念至極だ。又、事態は益々拡大・深刻化し、国連の人権委員会から日本批判が出るまでに至っている。来年は、終戦後70年の節目を迎えるが、近現代史は学校では省略され十分な教育がされていない。時には、過去200年位遡り歴史を勉強してみるにはいい機会と思う。物事の裏には、様々な直接・間接原因が複雑に交錯している。

【あぁ、憧れのオーストラリア!】 H26年7月7〜8日、安倍総理が訪豪し、アボット首相との首脳会談をした。尚、日本の総理の訪豪は7年振り。69年前は、互いに戦闘を交えた関係であったが、過去を乗り越え未来志向の日豪の様々な分野での協力関係構築を確認できたことは良かった。偶然、その時期に娘夫婦が豪州旅行中であったので、お盆休みに写真や思い出話を沢山聞くことができた。

■写真右は豪州北部の高級リゾートのケアンズ、ポートダグラス。お盆休みに帰省した娘夫婦から、現地の雄大な大自然や動植物の興味深い写真を沢山見せてもらい感動。
■勿論、私は豪州旅行の経験はないが、何度も写真を見ていると不思議なもので、自分がそこに行ったような気分になってくる。紺碧の空とエメラルドの海。静かで平和な風景が最高だね!!
■日本では真夏だが、真冬。朝晩は冷え込むが、昼間は20℃で快適だった由。日本人等の外人観光客はまだ少ない。南国特有なソテツ、ユーカリ類の樹木が多いようだ。
■有名なエアーズロック(世界一巨大な一枚岩の岩山)にも行ったが、天候不順で登れなかったという。

【平凡な日常がいいと感じる時】 森林や樹木のある環境。又、質素な3度の食事。

大宮氷川参道脇のケヤキの大木に成長中の「サルノコシカケ」。サイズは15cm×20cmで、猿も利用可。主にブナ科に生息するキノコで種類は多い。仲良さそうで夫婦みたい?

 

8月15日(金)出勤。お昼に「キーマカレー」を食べた。「深川東京モダン館」の2F。美人女性シェフのSさんは、愛想よく人気です。800円。皆さんもどうぞ!

【どうなる10年後の同窓会?】 7月26日(土)昼。ホテル・グランドパレス(九段下)。高校の東京同窓会があった。私は都合により欠席したが、先輩より記念写真を戴いた。他校の同窓会を含め、総じて若手参加者の減少と現役会員の高齢化による退会で将来が不安視される。


■参加者の年齢は、50〜80代。総勢で約40人。
■「高齢化」を実感。平均年齢は75才位に上昇中。62才の私は、会社では高年の部類だが、ここではまだ若手の部類でほっとする。
■70、80代でも現役の弁護士や経営者もいるが、大半は年代的に年金生活者だ。私はそこに、10年、20年後の自分の姿を見ているような気がする。
■一般的に、最近では余り人気無い同窓会だが、趣味や情報の交換で頭と体を活性化できるから健康増進になる。
■男子校なので華やかさは無いが気楽でもある。世代を超えた友情の輪が拡がる。

【第一次世界大戦100年】 背景には、当時の欧州での各国の激しい利害関係の対立があった。1871年、フランスは普仏戦争でドイツに敗北。フランスの報復を恐れたドイツは、オーストリア・ハンガリー、イタリアと3国同盟を結んだ。一方のフランスは、オーストリアと対抗していたロシア、ドイツと対立関係にあった英国と3国協商を結び、両陣営の対立構造が生まれた。
 1914年6月、ボスニアのサラエボでオーストリアの皇太子夫妻がボスニア在住のセルビア人青年に暗殺された。オーストリアは、事件をきっかけにセルビアに宣戦布告。ドイツ系諸民族の統合を目指すドイツは、オーストリア支持を表明し、南下政策を進めるスラブ系のロシアはセルビアを支持した。
 ロシアが総動員令を発令すると、オーストリアの同盟国のドイツは、ロシアとフランスに宣戦布告。英国はドイツに宣戦布告し、3国同盟陣営と3国協商陣営(連合国)が激突する第一次世界大戦に発展した。(イタリアは1915年に連合国側に寝返る)
 戦争は、1918年11月、同盟国の降伏で終結。ドイツはベルサイユ条約で全ての植民地と一部の領土を失い、1320億マルク(現在の日本の貨幣価値で40兆円超)もの賠償金を課せられた。

 約100年前に第一次世界大戦は終結したが、各国の利害は水面下で複雑に交錯し、やがて第二次世界大戦へと続いてゆく。そして、現在の東欧のウクライナ情勢に共通するものを感じる。又、中東等世界各地で大小の戦闘も続いている。平和な日本で良かったと感謝するが、単に平和を切望するだけではなく、歴史の勉強の必要性を終戦記念日に強く意識すると共に、しばらくご無沙汰している故郷に思いを巡らせ、色々と考えさせられた一日でした。

 

2014年8月17日(日) 記

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