東京木材問屋協同組合


文苑 随想

材木屋とエコ 環境 省エネ(第53回)

暑さも吹き飛ぶ アルパの美女と北海道

(株)コバリン 奥澤 康文
http://www.kobarin.co.jp


 7月25日(土)11時〜14時、連日の猛暑の中、毎年恒例の高校同窓会納涼会が、九段下のホテル(グランドパレス)で開催。参加者は、約40人(平均年齢70代後半)。今の日本を象徴する様な高齢化集団で、80代の大先輩諸氏の元気さには驚き、敬服。私も諸先輩から元気を吸収し、仕事に、遊びに、人生に、恋に(?)、まだまだ頑張らねばと感じた次第です。100年前から今でも男子校なので、女性の参加が無く寂しいとの指摘があり、今年からなるべく女性のゲストを呼ぶことになりました。今回は、有名なアルパ奏者の「Kayo」さんをゲストに迎え、南米の高地特有な哀愁漂う音色、甘く繊細な演奏と美貌の容姿と雰囲気にも酔いしれ、久々に感動的な経験ができ若返った気分になった。

 
演奏前から珍しい楽器と清楚でスレンダーな容姿に注目が集中。パラグアイの楽器、アルパの説明。弦の本数も欧州品より少なく、これは37本。3本ごとに色違い。
 

弦を見ながら一生懸命に演奏するKayoさん。立派な楽器は、日本では30〜100万円するそうです。普段は見かけない楽器だけに、みんなで感心しました。

 

 南米パラグアイの伝統楽器アルパ(arpa または harpa)は、撥弦楽器の一種で、スペイン語でハープの意味。パラグアイ、ペルー、メキシコ、ベネズエラ等で演奏されています。パラグアイでは、昔から民謡の楽譜も無い為、先生からの厳しい指導から覚える習慣との事。Kayoさんは、琴のような爪をつけずに熱演。現地では男性奏者が多いとの事。哀愁を帯びた名曲の数々に、中高年の我々は異国情緒を味わいながら、時間オーバーの大サービスをして頂き、じっくりと癒されました。

 
彼女は、パラグアイでの数年居住経験も有、国旗や文化等も紹介。異文化の丁寧な説明も良かった。後ろ姿もチャーミング。音色にうとうと居眠りするシニアも…。
 

甘く哀愁あるパラグアイ民謡はいい。「コンドルは飛んでゆく」をアンコールし、演奏は無事終了。心のこもったお辞儀も素晴らしく、暫し感動の余韻を深めた。

 

 現地民謡の他に、「コンドルは飛んでゆく」(※)や日本の「ふるさと」等、約1時間の演奏に酔いしれた。故郷を離れて半世紀の我々は、皆で「ふるさと」を口ずさみ、懐かしい故郷の山河を思い出しました。尚、パラグアイでは、コンドルは、神の化身で信仰の対象との事。羽を伸ばすと5mにもなるという。(※:サイモン&ガーファンクルで超有名)

 
演奏後、早業で着替え、シニアの同窓達からサインを求められ快諾。演奏の前中後共に華やかなムード。
 

終了後、ロビーで記念撮影。しゃがんでいると、足腰が痛くなり、あゝ、年はとりたくないとぼやきが多数。

 
写真左の建築家O氏(前会長)。現役時、仕事で、20回以上もパラグアイへ出張し、数件の建造物を完成させた。又、私の小学生時代の恩師の息子さんでもある。
 

解散の前、挨拶を交わし記念撮影。左から、会長のS氏、Kayoさん、Y氏(前事務局長)、Y氏(事務局長)美貌の奏者のそばで、3人の先輩も幸せな一時。♪

 

【北海道社有林の夏】 7月上旬、会社の責任者が富良野地区森林組合の方に同行して頂き、占冠(シムカップ)村(北海道中央部のトマムと同村内)の社有林の状況を視察に行きました。今、植林中の苗木が伐採できるのは、70〜100年後の22世紀の初め頃でしょうか?その頃も地球の環境が今と同じく平和で安全であります様に。きれいな写真を入手しましたので、ご覧ください。

 
今秋(H27)から来春迄に、植林が予定されているエリア。気温は例年より高いですが、朝晩は涼しく最高のビューポイントです。
  見事な天然の白樺の巨木(樹齢200年以上)。感動的な風景。熊や鹿等の野生動物も多々生息し、人間も自然の一部であることを思い知らされる別世界。
 
H26年度に植林した苗木(アカエゾマツ)が順調に生育。植林後も定期的な下草刈りで苗木を保護。この苗木もOK。22世紀には伐採できそう?   楢(ナラ)の巨木(樹齢200年以上)。まるで、タコの様で、愛嬌を感じる。冬場は、氷点下20〜30℃の極寒の地。積雪1m以上になるが、粘り強く元気です。

 

【今年の夏は記録的な猛暑】 8月9日(日)午前のテレビ番組より。今年の東京の7月31日から最高気温35℃以上の猛暑日が8日間連続となり、明治以来の記録更新となった。そこで、140年前の同時期を比較した所、当時が何と27℃との事で、信じがたい結果で吃驚。私の郷里の北関東では、連日37〜39℃との事。半世紀前の私の子供の頃でも、暑くても30〜33℃位だったと思う。このまま、毎年続いたらどうなるんだろうか?インドや中東では、45〜50℃にも達するという。当然、北極、南極の氷の溶解が加速中。世界的にも人為的(?)な異常気象で、台風、ハリケーン、ゲリラ豪雨、砂漠化等が頻発し深刻な被害が拡大中で今後が心配される。


 さて、今月号では、音楽、美女、北海道の森林を取り上げた。彼女の美しい日本語と礼儀正しさにも大いに感動、我々も日本人であることを自覚し、久し振りの清涼剤となった。しかし、残念ながら、視線を上げ将来の地球環境に思いを巡らすと恐ろしい予感がする。人間の英知で何とかなるものか?生活が便利になり、豊かになる反面、失うものも大きい気がする。9月には珍しい大型連休があるのでリフレッシュしようと思う。

 

2015年8月9日(日) 記

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