東京木材問屋協同組合


文苑 随想

材木屋とエコ 環境 省エネ(第58回)

平成28年 申(サル)年はなにかと騒々しい

(株)コバリン 奥澤 康文
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 正月が明けると日の出が早くなり、春が一歩近づいた感じがする。今年は暖冬で年末年始も好天が続き気分爽快だった。2日午後、初詣に「大宮氷川神社」(さいたま市)へ。寒風なく暖かい日和の中、大勢の人混みで賑わう本殿前で、大小色々な願いを込め参拝した。
 また、年末年始のテレビ報道番組、新聞、雑誌等を見ると、世界でも明るい話題が少ない。中東、欧州、アジア等でも、絶えず様々な事故・事件、災害や紛争が起きている。正月明けの静けさの中で、狭いながら夜露をしのげる家と質素な三度の食事にありつける有難さをしみじみ感じた。
 私の正月の最大の楽しみは、新春の「箱根駅伝」と「ニューイヤー駅伝」を見ることだが、今年の箱根は青山学院大学が往路、復路とも競り合いのない独走状態で完全優勝。走者の方には申し訳ないが、少し面白味がそがれてしまった。

 さて、年内には、「新国立競技場」が、「A案」(建築家:隈研吾氏)に決定した。「B案」(建築家:伊東豊雄氏)も内容が良く、審査評価が伯仲し結果は僅差だったが、確実な工期が重視されたようだ。孰れも、「緑」、「木材」、「環境」を重視した日本的な「和」のコンセプトが出来上がる。2020年東京五輪迄あと4年数ヶ月となり、東京の街に、木材会館の様な大型木材建造物が増えることが楽しみだ。
 又、年内に放送された、「下町ロケット」(作:池井戸 潤 // TBSテレビ)も立場の弱い中小企業側の視点に立った感動的な番組でもあり良かった。既に、番組は終了したが、今でも話題になっている。どうすれば夢は叶うのか?大人も子供も非常に関心ある部分であり、工夫と努力、決断、出会いで諦めずにやり続けることが大切だと感じた。夢をしゃべり続ける事だという。

 正月早々、「世界同時株安」が進行。主因は、昨年来の中国経済失速が鮮明となり、原油消費量の減少で原油価格が下落の為という。原油価格の下落は日本経済にはプラスだが、株価の急落、急な円高は好ましくない。更に、1月6日、北朝鮮による、「水爆実験」の激震が走った。近年、米国の存在感が薄らぐ中、世界各地でのパワーバランスが微妙に変化し、新たな不安材料が現れてきている。
 申年は、干支の通り騒々しい年の様だが、その噂通り、株も芸能界でも、年初に国民的アイドル「SMAPの解散騒動」の驚きのニュースが日本中を駆け巡った。又、「DAIGOと北川景子の婚約」等の大型の明るい話題も飛び込んできている。

 15日深夜、長野県軽井沢町内での「夜行バス事故」が発生し、前途有望な大学生13名を含む15人が死亡、20人以上が重軽傷という痛ましい大惨事となった。安い深夜バスは魅力があるが、同時に、リスクも大きいことを感じた。数年前の関越道での夜行バスの大事故の経験が生かされていない。
 又、翌16日(土)14:30〜15:45、偶然に、日本放送文化大賞「奥底の悲しみ 戦後70年 引揚者が語る記憶」(日本テレビ)(山口放送局制作)を見て、当時の余りの悲惨さに衝撃を受け言葉を失った。敢えて詳述しませんが、重く感動的な番組であり、歴史の秘話も学びなおす必要性を痛感した。

 16日、「台湾で8年振りの政権交代」(国民党から民進党へ)が実現し、新総統の蔡英文氏(54歳)が台湾初めての女性総統となる。同日、中国の主導で設立される、「AIIB」(*)(アジアインフラ投資銀行)の開業式典が北京で盛大に開催された。(*:尚、日米は参加を見送っている。)世界第2位の経済大国中国も基盤が揺らいでいるが、どれ程の影響力を発揮できるかがカギとなると言われる。

 17日、6,000人以上が亡くなった「阪神淡路大震災」から21年、人々の記憶が風化し、追悼式典が簡略化してきているという。又、今春の3月11日には、東日本大震災から早6年目を迎えるが、まだ前途は多難だ。この数年、他界した友人、知人も増え自分の人生を考えさせられる事が多くなった。今年は、2016リオ五輪の年で、サッカー等の予選も始まっており、是非とも出場し活躍して欲しい。

 今年も健康に注意して、悔いを残さない充実した楽しい年にしたいものだ。日々色々な喜怒哀楽や転機も当然あるが、「下町ロケット」の名場面、名せりふを思い出して頑張ろうと思う。

2016年1月17日(日) 記

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