工事の記録
RECORD OF CONSTRUCTION

竣工式の様子


CEREMONY

「木材会館竣工祝賀会」盛大に開催

当組合のかねてからの取組みであった新木場の木材会館の完成に伴い,平成21年7月5日(日)午前11時より「竣工式」(神事)を組合顧問,相談役,役員,設計監理者の(株)日建設計,施工者の大成建設(株)等の関係者が出席して厳粛に執り行われた。神事終了後,正午より「木材会館竣工記念式典・竣工祝賀会」が政官公業から多数のご来賓,当組合の功労者,組合員をお招きし,盛大に開催された。(出席者数400名)

式典の中で,吉条理事長が主催者挨拶[後掲]を行った。次いで来賓祝辞に移り,次の方々より,夫々ご丁重なるお祝辞を頂いた。

東京木材問屋協同組合 木材会館竣工記念式典 次第

一,理事長挨拶 理事長 吉条 良明
一,ご来賓の祝辞 元文部,農林水産大臣 衆議院議員 島村 宜伸 様
前内閣府副大臣 衆議院議員 木村 勉  様
林野庁長官 内藤 邦男 様
国土交通省 住宅局長 和泉 洋人 様
東京都産業労働局次長 前田 信弘 様
江東区長 山﨑 孝明 様
江東区議会議長 堀川 幸志 様
(株)商工組合中央金庫 社長 関  哲夫 様
一,設計者挨拶 (株)日建設計 代表取締役会長 中村 光男 様
一,施工者挨拶 大成建設(株) 代表取締役副社長 園田 邦之 様

吉条理事長 挨拶【要旨】

「本日は木材会館竣工式典を開催致しましたところ,ご来賓各位には公務御多端の中ご臨席を賜り誠に有難く御礼申し上げます。ご来賓の皆様には遠路ご列席賜りました方々,休日何かとご用がお有りの方々,本当に有難うございました。衷心より御礼申し上げます。
 組合員の皆様,新木場に木材会館が竣工致しました。色々とご指導ご協力を賜り有難うございました。役職員一同,木材需要拡大の為に頑張ります。宜敷くご指導下さい。
 多くの先人が築いて下さいました東京木材問屋協同組合は平成18年,創立100周年を迎えました。その記念事業として平成18年に新会館建設に着工して3年6ヶ月,此処に目出度く竣工致しました。
 多くの方々の英知とご指導を賜り,設計監理をご担当頂きました(株)日建設計様,施工をご担当頂きました大成建設(株)様,素晴しい会館を建設頂き満腔の敬意と感謝を表します。特に現場で又工場で作業に関られた方々,資材等を納入して頂きました皆様の技術と汗の結晶であります。誠に有難うございました。日々感謝の念を持って使用させて頂きます。
 「都市の建築に木材を使う」をコンセプトとしてこの会館は造られました。木の強さ,美しさ,優しさを多くの人々に知って頂き度い,そして住宅に,オフィスに木をふんだんに使って頂き木と触れ合って頂き度いと存じます。そして心の安らぎを得て頂き度いと願って止みません。
 このホールの上の梁は長さが29m有ります。柱と壁の距離が23m。ご覧の様に柱が有りません。木の梁が自分の力で支えています。普通の木材,これは桧の4mの12cm角でございます。匠の技と現代の加工技術の融合がこの梁を造りました。木をふんだんに使う為のもう一つの壁は火災に対する配慮で有ります。2000年の建築基準法の改定により内装は人々が避難出来る様な設計になっています。外装については万一火災の際でも構造体に影響がない様な設計になっています。この様な配慮の下で1,000m3を超える木材を使用致しました。これは山林の面積で7ヘクタールの木材に相当します。この木材は917tの二酸化炭素を吸収し215tの炭素を固定しています。
 日本人と木材の関わりは他の資材と及ぶべくもなく深いものです。奈良時代に編纂された日本書紀にはスサノオの尊が杉,桧,マキ,クスの用途を示したと有りますが,我が国の黎明には木の性質が解っていたものと思われます。1300年を経て優美な姿を保っている法隆寺を見ても世界に類を見ない我が国固有の文化であります。
 環境の時代である21世紀は木材が復権を果たすべき時代であります。この木材会館の竣工が大きな夢に向って,小さくとも意義の有る一歩で有り度いと願ってご挨拶と致します。どうも有難うございました」旨の挨拶を述べた。

 庄司橙太郎顧問の開会のご挨拶で祝賀会に移り,並木瑛夫全木連会長の音頭により乾杯を唱和した後,木場木遣保存会による威勢のいい“木遣り”で宴は盛り上がり,木材会館竣工の慶びを共にした。
午後3時,渡邊茂顧問の中締めによって,目出度く閉会となった。