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2022.03.10

情報・趣味

「木視率」という言葉をご存じでしょうか?

「木視率」とは、建物の空間にいる人から見える木材の割合のことです。
例えば、ログハウスのようにすべてに木肌が見えていれば、木視率100%になります。

その木視率については、部屋にいる人にどんな影響を与えるかも研究されてます。
データによれば、木視率30~40%では人はリラックスしやすく、45%~50%になると気持ちが積極的になるそうです。

ですから、寝室を30%くらいの木視率にすれば眠りに就きやすくなり、仕事部屋を木視率45~50%にすれば、やる気が出て勉強や仕事が捗るということになります。
実際、身体の脈拍までも、木視率に比例して上下するほどの影響があるそうです。

 

木材会館 6F 小ホール 委員会開催中 木視率55%(適当) おかげで、やる気が出て会議が捗るハズ

 

一般的な住宅では、部屋の面積のうち壁が6割で、天井と床がそれぞれ2割となっています。
新築やリフォームの際に、部屋の用途に合わせて木視率を調整してみてはいかがでしょうか。
また、木肌の割合だけでなく、好みの色の組み合わせも理想の部屋作りには大切です。
木材には驚くほど沢山の色合いがありますから、
”色から木材を探せる 逆引きよもやま図鑑”をぜひ参考になさって下さい。
https://www.mokuzai-tonya.jp/01study/ura-mokuzai/index.html

ちなみに、新木場駅前の、コ〇ダ珈琲店にも木視率が取り入れられているとか・・・。
他の店舗も約40%くらいの木視率にされているのだそうです。
珈琲を飲みながら、リラックスでき仕事もはかどる木視率に設定されているのでしょうか。

いろんなお店や施設などに行かれた際に、木視率の効果を自分の気持ちの変化で感じとる体験は面白いかも知れませんね。

– YU-KI

エビデンスを求められたので・・・・・・・・・・・

Wikipedia の「木材 – 家屋・家具」に木視率の記述
出典は、
^ 高井尚之『なぜ、コメダ珈琲店はいつも行列なのか?』(プレジデント社)、臼井興胤コメダ社長インタビュー『APPLE TOWN』2017年7月号、p.58 ⇒これじゃあしょうがない、不採用


算出方法は、木視率=木材のピクセル数 / 画像ファイルのピクセル数 の様です
試しに上記 6F 小ホールの画像を加工して690ピクセルまで落としてカウントしたところ
471 (木材部分) / 690 (全体) = 68.26% となりました (これでいいのか?)

機械的にカウントさせているのか、ロボットではありません (CAPTCHA キャプチャ) 的な人海戦術で行うのか、手法の定義がいまいちわからない


木視率を英語にして、あたりを付けたところ、どうやら
The wood ratio in interior space and the psychological
どうやら、これっぽいので、検索してみて下さい (もしかして木質率かも?)
まあ、サイコロジカル (心理的) が絡んでいるので、個人の感想的な要素が含まれるのは否めない


下記、多方面(建築・教育・木材)に亘る PDFリンク


日本建築学会技術報告集 第 27 巻 第 65 号,372-377,2021 年 2 月
https://www.jstage.jst.go.jp/article/aijt/27/65/27_372/_pdf

文科省 mext.go (文科省もエビデンスを探している) 元ページが見つからない
https://www.mext.go.jp/component/b_menu/gyouji/__icsFiles/afieldfile/2016/04/04/1368298_0602.pdf

東京大学の恒次教授 (木構造振興株式会社) 林野庁
https://www.rinya.maff.go.jp/j/mokusan/handbook.html
ここの「科学的データによる木材・木造建築物のQ&A」全体版 より
木視率記述箇所「1章 木材・木造建築物の人への効果」 前半
https://www.rinya.maff.go.jp/j/mokusan/attach/pdf/handbook-21.pdf
同、後半 に文献リスト
https://www.rinya.maff.go.jp/j/mokusan/attach/pdf/handbook-28.pdf

 

 

 

Journal of Wood Science 日本木材学会 公式誌
原著 公開:2007年2月1日
恒次祐子、宮崎良文&佐藤宏

木材の量が異なる部屋の内部の視覚刺激によって誘発される人間の生理学的影響
https://jwoodscience.springeropen.com/articles/10.1007/s10086-006-0812-5

宮崎良文 医学博士は、千葉大学環境健康 フィールド科学センター・東京木材問屋組合 木材研究委員会 木と人の関係 ― サイエンスの視点から ― 主筆です

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