2025.12.01
情報・趣味木を食べる
突然ですがみなさんは木を食べたことがありますか?
私はありません。
そして、人間は木を食べられません。
木はセルロース、ヘミセルロース、リグニンと、あと少々の樹液成分で構成されています。セルロース、ヘミセルロースは野菜にも含まれている、要するに食物繊維なのです。人間は食物繊維を消化することができないのですが、野菜は食べられるのに、木は食べることができないとされています。不思議です。
何とか木を食べられないかと考えていると、そのもの「木を食べる」、という本が出版されていました。著者の方はご飯にのせて食べています。が、やはり食えたものではなかったようです。

私もなにか実験をしてみたくなったのですがご飯を無駄にしたくないので、ナラのブロックをこんがり焼いた後、ウイスキーにつけて追熟してみました。
左がナラのブロック
を漬け込んだもので、右がもとのウイスキーです。
色が濃くなってるのがわかると思います。コクと風味が増して、味としてはかなりよかったです。

調子に乗った私は、ヒノキをフライパンでこんがり焦がして、今度はウォッカに入れてみました。

ヒノキの香りがするお酒、なんて素敵な響きでしょう。
二三日漬け込み、ほんのり茶色に色づいてきたので、意気揚々とふたを開けて匂いをかぎました。
その瞬間に脳みそを激しく揺さぶられるような感覚に襲われます。
森の香りとか、熟成のきいた香りではなく、殺虫剤を煮つめたものを鼻に詰め込んだような刺激臭です。わかりますか?命の危険です。
ヒノキの香り成分はα-ピネンと言われるものが多いのですが、これは、一般的な使用方法(アロマテラピーなどでの適切な希釈や使用)においては安全と考えられています。ただ、高濃度になると目の刺激、喉の痛みを感じるので、デンマークなどの欧州諸国ではα-ピネンはお部屋の中ではそんなに使わないようにしようね、という規制があるそうです。
まあ普通に考えて殺虫、殺菌、そういう効能のものをアルコールで抽出しているので、体にいいわけあるか。というお話でした。
最後に
海外では「もみの木のリキュール」が製造されています。リキュール・ド・サパンというお酒です。
こちらも飲んでみましたが、甘く、のみやすいものでした。当たり前ですが命の危険は感じません。
ここまでの話をみて飲む勇気があれば、ぜひどうぞ。
ケンタウ留守
