工事の記録
RECORD OF CONSTRUCTION

   
加工工場の視察 <<構造実験場の視察:メイン >>

さらに車で1時間程移動し、最後に切削加工を行う予定の木加工工場を訪れました。今回のプロジェクトでは大量の継手の加工が必要となるので、この部分の切削加工にNC加工機を用いる予定です。NC加工とは数値制御(Numerical Control)による機械の加工方法のことで、羽先の動作を座標値によってコントロールすることで、CADデータなどを基に複雑な形状を正確に加工することができます。このようなデータを用いた加工が可能となることで、設計と生産が一つにつながり、建築設計の可能性は大きく広がりつつあります。
その一方で木工機械は、オペレーションや切削金物の選定などを見極める職人の技術を必要としています。複雑な加工であれば、加工機に取りつける刃も形状にあわせて特注で製作します。刃の形状は発生する熱の廃熱や削り取った木端が詰まらないなど考慮し計画して作成するそうです。(写真は大型の切削金物)
木材は自然のものですから、それぞれにくせがあり、乾燥状態によって絶えず収縮変形するものです。作業工程や材料の扱いにも熟練した技術が必要です。機械のテクノロジーと職人の経験・技術が一体となって木材の加工に新しい可能性が生まれていくのです。
by NIKKEN SEKKEI.ltd :2008-04-10:木材の工事:

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