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2023.02.14

木材の単位

丁・束・バンドル・ロット

木材流通価格の単位について (部材の数え方)

田翼や、野友美、バイオリニストの前橋子 みたいな かわいこちゃんに、
「なんでこれはポンで、これは、これはなの?」と聞かれた時のための備忘。

なを 単価は、立方メートル (リューベイ m3) あたりの材積単価を使うのが主流ながら、平方メートル (ヘイベイ m2) の面積単価、丁単価、束単価、枚単価などについても。


 

本 (ぽん)
誰でも知っている木材の数え方の 最小単位 なので、1本の ”ぽん” 
「本」と「丁」は全く同じ意味、どう使い分けているかというと、丸太状の物や、柱など”縦に使う材料”だけ「本」で数える?

「同じような床柱 20本集めてくれない?」とか「上小無地の4寸 8本そろうかなぁ?」などと一丁物 (見た目形状がそろわないもの) の数え方には「本」を使うかと思ったが、ホワイトウッドの管柱も「本」で数えるか・・・

「一本いくら」的な価格の言葉は聞くが、単価としての「本単価」という言葉は使うのが難しい。

枚 (まい)
板物は、枚で数える、どのサイズから枚で数えるかと言うと、気分です。
「本」もそうだが、再加工しないものの呼び名か?
紙は、枚でしか数えないので、手で持ち上がる”板状”のものを数えるのに使うのか?
寿司屋のカウンターは枚とは呼ばないし

 合板・ベニヤ は「枚単価」を使う、縁甲板など床材は、面積系の単価 (m2) での取引が多い。

間柱 使いの    3.00m x 3.0cm x 10.5cm は「本」(LVLの間柱は?)
まぐさ に使う 4.00m x 3.0cm x 10.5cm は「丁」 
デッキ材の     4.00m x 3.0cm x 10.5cm は「枚」 ~~~ ムズつ すべて結束されて”束”が最小取引単位 ~~~

やはり数え方としては、手で持てる縦使いものを数えるのに「本」、
平 (ひら) 使いのもの・合板には「枚」を使うということで FA (Final Answer 死語)


丁 (ちょう)

もちろん 誰でも知っている木材の最小単位。 販売単価では、丁単価(丁あたりの価格)
断面の小さい物は、瓦桟 (かわらざん) 15 x 18mm、床の間の雑巾摺 (ぞうきんずり) 10 x10mm など、ほんとに、細い棒から、大きいのは平角 (梁) 120 x 360mm、 橋桁 12.0m x 300mm x 300mm まで様々。
製材品 (部材) の数え方に「丁」を使う。

90 x 90mm 位から、丁単位で取引される (それ以下は束単位になる)

「本・枚」も「丁」も英語で ピース [Pieces, PCS] Tally (明細表) 上では割と複数形で書かれている.。
ONE PIECE のピース、 たばこのピース (平和) Peace ではない。

愛 (i) がないのが平和です 

 

束 (そく)
小さい断面のモノを、断面 12cm x 12cm (144cm2) くらいに収まるように束ねたもの。
販売単価では、束単価 (束当たりの価格)

野縁 (のぶち) 30 x 40mm なら、縦横 3 x 4 =12丁 を束ねて、断面 120 x 120mm にしたものが、束。

人力で運ぶ (担ぐ かつぐ) ことが可能な重量で収まるようになっている。
120 x 120mmと言っても面積換算で、240mm の板も何枚かで結束する。
ここでは、長さを書いていないが、長さ関係なく断面で決まる。

昔は、荒縄 (!)、結束テープ (商品名 スズランテープ) が流通しだした時、材木屋は歓喜したとか、ここまでは手で結んでいたが、工場・機械でPPバンド溶着となり、自分も手で結ぶ機会が失われた ※そんなことはない。

バンドルの結束に対して、小結束という、英語で ミニタイト (Mini Tied 和製英語?)

杉 ヌキ 1.3cm x 9.0cm 束10入 B/L 48束入

20世紀の輸入品の間柱は小結束していないことが多く(桟 ラスは入っている) 材木屋が小結束していたという・・・
どうも木材を小結束する概念が無いっぽい(日本なら 2×4 40x90mm を小結束していたであろう)

日本では小結束しないと売りにくいと、カナダの工場長にコーディネーター経由で伝えても意味を分かってくれないので、日本に来た際に杉の小結束商品を見せて説明、その後ようやく機械導入で小結束したHEM間柱が輸入され出した。

アキバに連れていき、デジカメを買ってあげた甲斐があったというものだ。

北欧からホワイトウッドの間柱が輸入され始めたころ、ラトビアからの間柱の小結束は、お中元の梱包用の紐で人が縛った物だった (荒縄で結束してあるとクレームがついたが、それを荒縄というのか?荒縄結束を見たことが無いのでわからない)

 

バンドル (Bundle)
船で運ぶときは、クレーン (Crane 鶴と綴りが同じ) で積み下ろしするので
もっと大きな単位の結束をしなければならない。
フォークリフトを使うなど、人力ではなく、機械化した積み下ろしをする為に結束をする。

バンドル単位の商売なら、ちょっと安かったり・・

バンドは、鉄バンド(てつばん)、エステルバンド (Ester)、PP・PETバンドなど。
鉄バンドは、錆びるので商品に染みがついたり、伸びて(?)緩むので、エステルバンドが主流 
金属製のシール(通称タマ) で締め具を使い結束する。
エステルは溶着することが多い。

溶着された、PP, PET, エステル バンドは、裏返して裏のあまりを引っ張ると、手で外れます

 

ロット (Lot)
工業製品・建材 (塗装品)では、同じ原料・シフトで作られたものをロットで括ることが多いが、丸い丸太から様々なサイズの製材品を作る木材業界では、同じサイズのまとまった等級のモノをロットで括る、ロットごとにマーク(Mark)を決める。

大体ロットあたり 50m3 トレーラー1台分であることが多かったが、コンテナ輸送が主流となり、コンテナに様々なサイズのものを詰め込みだしたので、小さいロットが発生、木材でのロットの概念が崩れつつある、

現地インボイス (1船あたり) 記載の、「マーク」の数だけ「ロット」があるってこと。
なので、1丁, 1ロットなんてのも、あるにはある。

台積み*) で単価が変わるのと同様、ロットそっくりで単価が変わったり・・・
*)1台いくらなどという、一台当たりの総額での取引もあります

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